風呂からあがって俺は早速作戦を実行に移すことにした。

「あぁ・・・シカマル・・・ナルト・・・お前ら先に部屋帰れっ」

「は?なんで・・・」

ナルトの怪しい目線。

「なんでって・・・俺は赤丸をから受け取らなきゃならねーし・・・その後ちょっと・・
 に用事があんだよっ」

「次はキャンプファイヤーで外に集合だぞっ 分かってっか?」

ナルト・・・しつこいぞ!

「わ、分かってるよっ・・・」

その時、ぽんっと肩を叩かれた。

「キャンプファイヤーでみんなが外にいるからなぁ・・・おいキバ。お前また殴られねーように
 気ぃつけろよ・・・ったく、めんどくせーやつ」

「なんのことだよっ?」

シカマルのやつ・・・するどいからな・・本当嫌な奴だぜ、まったくよぉ。

「へぇ・・・違うのかよ?・・・まっ いいか。どうせ最後は殴られるオチつきだろうからな・・
 お前の場合・・・・」

「なんだとぉぉっ!!」

拳を握りかけた俺だが、やべーやべーここでこのバカ共とじゃれてる場合じゃねーっ
俺にはやることがあんだよっ!!

「とにかく、後で必ず行くから・・お前らさっさと行けよっ!!」

『へーーーーい』

ナルトとシカマルはひらひらと手を振って出て行った。


「さて、俺もと赤丸を向かえにいくかっ!!」










キャンプファイヤーは修学旅行一日目の夜だけに、みんな興奮して盛り上がっている
ようだった・・・

「あれ?キバったら・・・いない・・・どうしたんだろう・・・??」

はキョロキョロと辺りを見回すが、いつもなら真っ先に自分に飛びついてきそうな
キバの姿が見当たらないことに少し不安になった。

「赤丸渡してから何かあったのかな?」

キバ・・・どうして来ないの??
なんか心配・・・

「部屋に向かえに行ってみようかな・・・・・」








その頃、ナルトとシカマルは、みんなとの輪からはずれて、大きな岩陰で休んでいた。

「なぁなぁシカマルー!キバのやつ絶対おかしいってばよっ」

「ほっとけよっ めんどくせーなっ」

つめよるナルトを避けるように、シカマルは ふん と鼻を鳴らした。

「でもよぉ、ちょっと見たくねー?キバとの漫才・・・」

「漫才?・・・なるほどなっ あいつらボケと突っ込みだな・・まさに!!」

シカマルはくくくと笑った。

「だろ?んじゃ見に行こうぜっ! ぜってー笑えるってっ!!」

ナルトは岩陰からシカマルを引きづりだした。

「はぁ・・・めんどくせーーーっ」










ナルトとシカマルが部屋へと戻ろうとすると、案の定、男部屋の中からキバの声がした。

「だからよぉ・・いいだろ?誰もいないしよぉ・・ちょっとだけ見せてくれよっ!」



『なんだ〜?』
ナルトとシカマルはキバの声に襖に耳をつけて聞き耳をたてる。



「いいだろ? お前、俺の言うこと聞けねーのか!!これは命令だ!脱げっ!!」



『キバのやつ、ずいぶん強気だなー。なんかの弱身でも握ってやがんのか?』
『どうせすぐ殴られるってばよっ ちょこっと覗いてみよーぜvv』

ニシシと笑って、ナルトはそーーっと部屋の襖を開ける・・・・




え?




2人の目には、キバの前で浴衣を脱いで全裸になっているの姿が飛び込んできた!!
真っ白い体と、この歳にしてはぷっくりと形の良い胸。

『う・・・嘘だろ?・・が・・・脱いでるってばよ・・・・・』

『ほぅ・・・以外といい体だなーあいつ。』

ナルトとシカマルもそんなに見とれていた。





当のキバは・・・

「す・・・すっげー綺麗だな・・・やっぱ・・・は最高だ!!」

ガバリッ

いきなりに抱きついた。
その拍子に小さいの体は布団に押し倒される。

きゃっ!!

っ 愛してる!!」

キバはムギュっとを抱きしめた。
全裸のはたいして抵抗もせずに、キバの顔をぺろりと舐めた。

「誘うなよっ 俺マジでやべー。」

キバはの首すじを少し噛みながら、手で胸を揉みだした。
は全然抵抗しないまま、キバに抱かれてキョトンとした顔をしている。

「やっぱの肌、じかに感じてーな」

キバはをまたいだまま、勢いよくTシャツを脱いだ。






『のわーーっ!!おい!いいのかよぉっ!これは修学旅行だぞっ!!』

あたふたするナルトに声がかかる

『いいのか?って何が?』

『いや・・だってよっ・・キバとがよ・・・・』

『うん。キバと私が?』

声の主にシカマルもあきれたような声で応えた。

『お前以外と大胆だな・・・ここは男部屋だぞ・・・いくらなんでも全裸で抱き合うっつう
 のはどうなんだよ?』

『へぇ・・キバと私が全裸でねぇ・・・・・』

『ありえねーよな?普通・・・・』

『うん。ありえないっ(怒)・・・・絶対許さないっ キバっ!!』





って・・・・・え?


                  「!!」


シカマルとナルトは今、目の前でキバと抱き合っているはずのの登場に尻もちをついた。





「キバ!あんたねーーーーーーーっ(怒)!!」


バンッ!!

覗きのために少しだけ開いていた襖が思いっきり全開に開けられた!!


「げっ!!!!」

そこには驚いた顔でを見つめるキバと、 キョトンとした顔で全裸でキバに抱かれている

「ちょっと!!なんなのこれっ////// キバッ!!」

その途端・・・  ボンッ 煙とともに全裸のは赤丸に戻った。

「いや・・こ、これはその・・だからよ・・えっと・・あのな・・・・」

しどろもどろになっているキバには ガバリッ と覆い被さる。

「赤丸に獣人体術させたわね・・・・・・・」

胸倉を完全に締め上げられて、キバは真っ青な顔で

「落ち着け!落ち着いてくれっ!!」

「お風呂で赤丸に私の裸見させておいて・・・それで赤丸に変化させて私の裸を見ようと
 したと・・・?・・・・」

「いや・・だからな・・それは偶然で・・思いつきってやつで・・その・・いや・・・
 悪気は無かったんだって・・マジだぞっ!!・・・!!」

「ゆ・・・許さないっ(怒)」









ウギャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ










「はぁ・・・バカ・・お前一回死ね・・・・」

「つうか・・・もう死んでんじゃねーの?・・・・」

くーーーーんっ

完全にKOされて伸びているキバの側でシカマルとナルトと赤丸が はぁ・・・ と深い
ため息をついた。






次の日・・・

朝食で食堂に集まったときも、俺はに完全無視された・・・・

・・・あのよ・・・・」

肩に手をかけようとしたけど、鬼のような顔で振り向かれて・・・

「話しかけないで!!(怒)」


はぁ・・・・マジかよ・・・またを怒らせちまった・・・


クーーーーン。


心配そうな赤丸の顔。


「気にすんなよ赤丸。お前が悪いわけじゃねーから・・・」

抱き上げて頭を撫でてやったが、赤丸は責任を感じているのか寂しげな顔で俺を見上げて
ぺろりと頬を舐めた。

本当はちょっとだけの裸を見てみたかったんだ・・・・
けどよ、好きな女のあんな姿が目の前にあったら・・・もう抑えられねーよ。
相手は赤丸だって思っても、俺の体が反応して止まらなかったんだって・・・


でも・・・最低だよな・・・俺。
あぁ・・・なんであんなことしちまったんだよ・・・・

今までもずっと我慢してきた。
本当はとヤリたくて、でも強引に奪って、お前を泣かすのは絶対嫌だったし。
俺、もう限界だったんだよ・・・

でも今回だけは・・・マジ・・・もうダメかもな・・
を本気で怒らせちまった・・・このまま許してもらえねーかも・・・・


はぁ・・・・・


さっきから俺らしくねー・・ため息ばっかでてくるぜ。





「あれはちょっとかわいそうだってばよ・・・・」
「あのバカ・・・本当にめんどくせーやつだな・・・・」
「俺達が覗いてたのも悪かったし・・・どうにかしてやろうぜシカマル。」
「はぁ?俺が知るかよ・・・なんでそんなめんどくせーことしなきゃならねーんだ?」

2人の会話の横をが通りすぎる。


!待てって・・・」
「何よ!ナルト!!」

今はナルトの顔もシカマルの顔も見たくないっ!!・・・・・・

「キバのやつ、マジでが好きなんだぜ?許してやれってばよ!!」

「やだ!絶対ゆるさないっ!!」

私はプイッと顔をそむける。

「めんどくせーけどよ。思い立ったら即行動のあのバカがよ、今まで随分我慢してたぜ。
 お前がよっぽど大切なんじゃねーのか? 」

「・・・・・・それは・・・・・・・」

分かってる。
最近キバは、2人でいるとき、私の体が欲しいって真剣な顔で言う。
私だって・・・その////・・キバにして欲しいって思う時もあるけどさ・・・
でも、なんか、怖いもん。

私が困った顔をすると、いつも優しく頭を撫でて、

「お前がその気になるまで待つからさっ」

無理して笑ってくれる。
本当に私を大事に想ってくれてるのも分かってるよ。

でも、だからって、今回のはヒドイよっ・・・・
私に内緒で・・・あんな事するなんて・・・いくらキバでも許せないっ!!


「今まで、あいつにしては頑張ってたってばよ・・・今回だけは許してやれってばっ!!
 今だって、見てらんねーほど落ち込んでんじゃんっ」


私はそっとキバを見る。


朝食を口に入れながらも、ボーッと一点を見つめて、クマの出来た目はうつろだった。


「このままに振られたら・・・あいつ死ぬな・・・まっ どっちみち俺には関係ねーがよっ」

シカマルが へっ と笑った。

私だって・・私だって・・知らないよ・・・キバなんかっ!!
だけど、でも、なんかかわいそうに思えちゃうほどキバはやつれて見えた。










その日はまた昨日と同じチームで色々見学して、ホテルに戻った。

に一度も会えなかったな・・・・ちゃんと謝ってねーのによ・・・・」

くーーーん

赤丸も俺も精神的ショックが大きく、足もへなへなで夕飯に向かった。

でも・・・・




「なんだと!がいない?!どこではぐれたんだ!!」

イルカ先生の声に俺の疲れていた神経が目覚めだした。

(が・・・・いない?・・・・・・・)

がどうしたんだよっ」

俺はとっさにと同じチームの男の胸倉を掴んで、問いただす。

「なんだか大事な物を・・失くした・・から、探したらすぐに戻るって・・言ってたんだ・・・」

俺に詰め寄られて、相当怖かったのか、男は怯えた目で、しどろもどろに説明した。

「だからって、まだ帰らないのおかしいだろーがっ!!」

嫌な予感がする・・・見知らぬ土地・・・約束を過ぎた時間・・・暗がり・・・・

「赤丸!行くぞ!!」

俺と赤丸はとっさに走り出す。


「おいっ!こらっ!キバ待て!勝手な行動は許さんぞっ!!」


イルカ先生の言葉なんか、もうどーでもいいっ
後でどんな処分があろうと、関係ねー。
が・・が無事ならそれでいいんだよっ!!




「赤丸!の匂いわかるか?」

キャンキャンッ

「俺もさがす!2人でなら見つけられるはずだっ!!」

自分の鼻にチャクラを集中させる。



の匂いなら、身につけていたものなんて嗅がなくたって、ちゃんと記憶してる。

何度も何度も俺が抱きしめてきたんだからな・・・

お前がすげー大好きで、いつも俺よりずっと小柄なお前の体を、痛くねーように、優しく、
大事に抱きしめてきた。
首筋から香る優しいの香りが好きだった。
だからいつも俺はの首すじを軽く噛んだ。そうするとすげー安心した。

『ごめん。』

『いいよ。』

そんな俺の頭を優しく撫でて、は笑ってくれた・・・・


すげー好きだぜ
俺はお前しか見えねーよっ!!
俺が絶対にお前を探してやっからな







しばらく走って、俺の鼻はかすかにの香りをキャッチした。

キャンキャンッ

赤丸も気づいたようだ。


「あっちだっ!!」

俺と赤丸は全速力で走り出す。



辺りはもう真っ暗・・・

ここは・・・短冊城のあたりだ・・・
城の周辺を目をこらして探す。

草陰に人影が見えた!!


!!」
キャンキャンッ

「お前!何やってんだよっ!!」

無事で良かった・・・
俺はを抱きしめた。

「お前、こんに冷えちまって・・・風邪ひくだろーが。」

の体は夜風にあたって冷え切っていた。

「ミサンガ・・・無くしちゃったの・・・・」

は俺を見上げて泣きだした。

「え?・・・」

「ミサンガ・・・見つからないの・・・・」

は肩を震わせて泣いている。
俺は正直驚いた。
なんで・・・・・

「そんなことで・・・お前・・・みんな心配してんだぞっ!とにかくホテルに戻るぞっ!!」

俺は泣いているの腕を引いた。

「やだ!帰らないっ!見つけるまで帰らないのぉ!!」

は俺の手を振り払おうと必死で抵抗した。

「俺が明日また買ってやるよっ!!」

「嫌!そんなのいらないっ!!」

「なんで!!」

なんでそんなにあのミサンガにこだわるのか分からなかった。
は子供みたいにわーわー泣いて、帰らないとダダをこねる。

「あれじゃなきゃダメなの・・・あれじゃなきゃ絶対ダメなの・・・・」

「だからっ!なんでだよっ!!」

俺の問いに答えずに、はひたすら泣いて抵抗した。
そんなの態度に俺もだんだんイライラしてきた。

「お前、いい加減にしろっ!」

腕を引くだけじゃ、てこでも帰ろうとしないを、俺は抱き上げて、肩にかついだ。
乱暴だが、仕方ねー。

「キバのバカ!おろして!あのミサンガ探すの!おろしてよっ キバなんか大っ嫌い!」

肩の上にかつがれながら暴れるをガッチリと抱えこんで、俺と赤丸はホテルに向かう。
このままこんなところにいたら、お前の体は冷え切って、絶対、風邪ひく・・・・

「キバなんか大嫌い!キバのバカっ!!」

泣きながら、わめいている
でも、俺は何も言わなかった。
赤丸は心配そうに、そんな俺とを見ながら、後をついてきた。








ホテルの戻ると、イルカ先生達にすごく怒られた。
でも、私の体が冷え切って震えているのを見た先生は、お風呂に入って早く寝るようにと
私を部屋に戻してくれた。

私のことを心配そうに見つめていたキバ。

でも、私はそんなキバにありがとうも言わなかった。
何も言わなかった。
顔もまともに見ないまま、私は部屋にもどった。


部屋に入って、女友達が心配して声をかけてくれたけど、半分聞かずに布団をかぶって寝た。


だって、ひどいよキバのバカ!
あのミサンガは2人の永遠を誓うミサンガだったんだよ・・・・
同じ色の同じ袋に入ったあのミサンガ同士じゃなきゃ、きっと効力ないもの・・・

私はキバと永遠を誓えないんだ・・・やっぱり私とキバは一緒にいられないんだ・・・

キバのバカ・・・・私の気持ちなんて全然分かってくれないんだから・・・
もう本当に嫌いになっちゃうから・・・・・

布団をかぶって泣き続けているうちに、私はいつのまにか寝てしまったようで、気が付いたら
朝になっていた。





朝食を食べに食堂に向かう。
その廊下でイルカ先生の怒鳴り声が響いた。

「なに?キバがずっといないだと?!」

「隣で寝てるやつ、キバだと思ってたら・・・変化した赤丸だったんだってばよ・・・・」

ナルトに両足を捕まれて、くーーんと赤丸は静かに鳴いた。

「どうゆうことだ?それじゃーキバのやつはどこに??」



そのやりとりを見て、私の心臓がドキドキと高鳴った。


(まさか!!・・・キバ!!)



キャンキャンッ!
赤丸が激しく吼えだした。



「ただ・・い・・・ま」

弱弱しい声にみんなが一斉に振り返る。

そこにはボロボロになったキバの姿があった。


「キバ!お前、夜中にホテル抜け出してどこに行ってたんだ(怒)!!」


でも、キバはそんなイルカ先生の脇をゆっくりと通りすぎて、私の目の前に来た。


「見つけたぜ・・・・こんなにしちまって・・ごめんな。」

私の左手をそっと掴むキバ。
キバの冷え切った指先が寒さのせいで少し震えていた。


ひんやりとしたそのものが私の腕に巻きつく。


「キバ・・・まさか・・・ずっと?」

嘘でしょ?キバ・・・あの後・・あなたはずっとこれを探しに・・・一人で??・・・

「暗くて良く見えなくてよ。苦労したぜっ 今日はもう帰る日だし、時間もねーし。」

私の腕に土埃で黒ずんだ、でも確かに私が買ったあのミサンガをキバが巻いてくれた。

「キバ・・・・・」

涙が込み上げてきて・・心臓がドキドキ高鳴って・・・苦しかった。

「へっ これで俺とお前は永遠に一緒だ・・・そうだろ?・・・・」

「キバ・・・どうして?・・・」

「お前があんまりあのミサンガにこだわるからよ・・・気になって同じチームのお前の友達に
 聞いたんだ・・・俺、すげー嬉かったぜ・・・・・ありがとな。」

優しく笑ったキバの顔。
でも、キバは今にも倒れそうなほどやつれてみえた。

いつだって、キバの方から先に何でも言ってくれる。
「ありがとう」も「ごめん」も「好きだ」って言葉も・・・・
いつだってストレートに気持ちをキチンと伝えてくれるキバ。
なのに私はいつも・・・・・・

「キバ・・・ごめんね・・・私・・・・」

「謝るなよ・・・俺、怒ってねーから。 俺だって、お前と永遠に一緒になりてーし」

良く見たら、キバの爪は土を掘ったのか血がにじんで、顔にはたくさん土がついていて、
手足には草をかきわけて出来た無数の切り傷があった。

「キバ・・・大丈夫?・・・」

そう言いかけた時、キバが私を抱きしめた。

・・・愛してる・・・・」

耳元でそっと囁かれたキバの声。

その後キバの体はそのまま力を無くして、私を巻き込んで倒れてしまった。
私に覆い被さったまま、熟睡してるキバ・・・・
隣で赤丸が心配して、周りはキャンキャンと回っていた。

「キバってば!重いよぉ///////」

でもすごく嬉しかった。
愛してる・・・・
キバの優しい声が私の耳にいつまでも響いて、心臓がドキドキしていた。


「仕方ない・・・キバは今日はホテルで休ませるか。帰りは夕方だから、それまで
 寝かせてやっとけ・・・・・・お前は付き添ってやれよっ 」

「イルカ先生・・・・」

すごく嬉しい。
キバの側にずっといてあげれる!
キバはきっと起きないだろうけど、それでもキバの側にいられることが嬉しかった。

「ただし!!不純な行為は禁止だぞっ!!」

「分かってますっ(怒)」

「まぁキバがこんな状態だし、赤丸も一緒に置いていくから心配なさそーだな?」

キャンキャンッ

赤丸も得意になって吼えてみせた。

イルカ先生は真っ赤な顔で『じゃあしっかり看病してやれよっ』と手を振って
みんなを連れてホテルを出ていった。







ホテルの一室を借りて、布団で眠っているキバ。

すごく疲れきって、ぐったりしているくせに、なんだか満足そうに笑っているように見えて
かわいかった。

「キバ・・・ありがとvv」

私はキバの頬にキスをする。
キャンキャンッ 赤丸がそんな私を見て、嬉しそうに飛び跳ねた。

「シーーーッ!!キバが起きちゃうよぉ赤丸!!」

「もう起きてるよっ」

キバが片目をあけて、ニシシとわらった。

「え?キバ・・・もう起きたの?大丈夫?」

「あぁ・・・もう平気平気。がキスしてくれたからなっ・・・」

「やだっ////キバったら起きてたの?」

「いや寝てた。」

しらっと応えるキバ。

「うそつき!!だってなんで私がキバにキスしたこと知ってるのよぉぉ//////」

私は真っ赤になる。

「だってよ、たいていこうゆう場合、姫の口付けで王子は目覚めるもんだろ?」

「逆でしょー!王子の口付けで姫が・・・・」

そこまで言ったら、キバがグイッと私の腕をひいて、私はキバの横に倒された。
キバは私の上に覆い被さって、手首を布団に押し付けた。

「そうだったな?んじゃ王子の口付けを・・・俺の大事な姫。もう離さねーからな。」

「キバ//////」

キバの真剣な顔が私を上から見下ろして、頬に手をかけられる。
キバがどれだけ我慢して、どれだけ私を愛してくれていたか分かるから、だから今は
キバにキスして欲しい・・・
私は目を閉じた。

鼻先にキバの鼻先がくっついて、

「好きだぜ・・・お前の全てを俺にくれよ・・・・」

そんな甘い囁きを、こんなに近くで聞いてしまったら、甘い吐息が余計に私の思考を
狂わせて、私はコクリとうなずいてしまった。


優しく触れるだけのはずのおとぎ話しの中の王子のキス。
でも私のかっこいい王子様のキスは、だんだん深くなって、
苦しくて開けた唇から、熱をもった舌を入れられる。
恥ずかしいけど、絡められた舌が気持ちよくて、キバが私を求める気持ちがキスから
すごく伝わってきて、私は抵抗も出来ずに、そんな激しいキスを受け入れていた。


大きなキバの手が私の胸を触るから、私はドキドキして思わず声を出した。

「キバぁ////」

・・・俺、我慢できねぇ。ヤリたい・・・・」

「だめだってばっ  ここは修学旅行のホテルで////」

「いいだろ?全部くれるってお前言ったじゃねーかよ」
キバは私のシャツの間から手をいれて、じかに胸を触られた。
私の体がびくりと反応する。

の胸やわらけーな。」

キバが優しく触るから、くすぐったいような、気持ちいいような・・・
もうっ!!このままされたら、私もやばいよぉっ!!

「やだ////キバ・・・ダメ!!」

私が一生懸命、キバの手を押し戻そうとしてるのに、キバは全然止めてくれない。

「もう限界だって。いい加減諦めろよっ・・・」

キバの舌が露出した私のおへそをペロリ舐めた。

「ひゃっ やだ!キバってばっ 全部あげるのは帰ってからだからねっ!!!」

私は思わず叫んでしまった。

「え?」

キバは驚いて、私の顔を見た。

「ここじゃ嫌っ!!」

そうだよっ こんなとこでまた誰かに見つかったら!!・・・
私は不安になる。

「ここじゃ、嫌なの。キバが止めてくれないなら、私、泣くからねっ」

涙がじんわり目に溜まる。
それを見たキバは一瞬動きを止めてくれた。

「うっ・・・・この状況でお前は我慢しろっつうのか?」

抱き寄せられた私の体に、妙なものがあたってる・・・・
なんかキバが本当に男の子なんだって意識して、私はドキドキする。
男の子の体って・・いろいろ大変なんだなぁ・・・・
でもごめんねキバ・・・

「初めては、キバの部屋のベットがいいの//////」

私は目をキラキラさせて、上に乗っかっているキバをジッと見つめた。
キバをなんとか抑えなきゃ。


「・・・・・分かった・・・よ・・・」





キバはどさっと隣に倒れて、はーーーーーーーーっと大きな息を吐いた。



「ごめんねキバ」

私がキバの腕にひっついたら、キバは私の体を押し戻す。

「お前・・ちょっと離れてろよっ」

「え?どうして?」

キバ・・・怒っちゃったの?
私は不安になる。

「お前がくっついたら、俺また興奮しちまうんだよっ!今必死で我慢を・・・・」

真っ赤な顔でそう言った。

「キバ大好き〜/////」

私は思いっきりキバに抱きついた。
だって私のために我慢してくれてるキバがすっごくかわいいんだもんvv

「だからやめろって!!」

キバは必死で抵抗して、私の体を押し戻すけど、私は懸命にくっついてみた。

「お前っ 俺を使って遊ぶなよっ!!やめろって!!今度こそマジで襲うぞっ」

「だめっ!愛してるなら我慢でしょ?」

「うっ//////」

真っ赤な顔したキバにまた抱きついて、キバはまた私の体を押し戻す。

なんかねぇ・・・私達の関係って、いつまでたってもギャグだよね?
でもね、そんなキバと私のこの関係が大好きだよ!
変わらないでね?キバ。
私をずっと愛してね?

「キバ・・私のことあげても・・・変わらずに私を大事にしてくれる?
 もらったらバイバイなんて無しだよ?」

私は少し不安になってキバを見上げたら

「バーカ。くだらねーこと言ってんなっ!俺はお前しか見えねーよ。」




そしたらまたキバがキスをしてくれる。
今度はとびきり優しいキス。


その先は帰ってからねって 鼻をつまんだら、あなたはまた真っ赤な顔をした。

大好きなキバ・・・私だけのかっこいい王子様。
そのまま2人でくっついて同じ布団で眠ってしまった私達。



帰ってきて、様子を見にきたイルカ先生に見つかって、あらぬ疑いをかけられて、
私とキバとついでに赤丸も思いっきり怒られた。








「なんでキバといるといつもこうなるわけ?」

「それは俺のセリフだろ?」

「もう/////」

「バーカ////」








そんな修学旅行の思い出も今となっては、楽しい思い出。

「これからも大事にしてね?約束だよキバ」
「当たりめーだろ?愛してるぜ 

キバの部屋のベットの中で、私達は抱き合って、そして甘いキスを繰り返す。





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