あたしは忍でもないし、シカマルが戦っている時とかも知らない。

忍がどんな仕事なのかもよく理解してないのかもしれない。

だからいつもめんどくせーってばっかり言ってるシカマルにこんな所もあるなんて

以外で、すごく心配だった。









雨に濡れた君を









その日は朝から雨が降ってた。あたしは憂鬱な気持ちのまま、特にする事がないから家で本を読んでた。

シカマルに会いに行こうかとも思ったけど、雨だし、何より今日も任務で忙しいか疲れてるだろうから止めた。

きのう図書館で人気があるから、と薦められて借りてきた本もそれほど面白くない。

やっぱりシカマルが薦めてくれる本が1番面白い・・・。









いっその事、もう今日も図書館に新しい本を借りに行こうかと思った頃。

雨の日にしては珍しく家のインターホンが鳴り、客が来た事を知らせた。

あたしは“めんどくさいなぁ”と誰かさんの決まり台詞を吐きながら玄関へ向かった。

すると玄関の戸はもう開いていて、そこにはさっきまで会いたかったシカマルがいた。

でもそこに立ってたシカマルはいつもとは違い、やけに暗そうだった。

あたしは、めったにいきなり来ない上に、雨なのに傘もささないでびしょ濡れになってい

るシカマルを見て驚いた。


「ど、どうしたのシカマル」

「あー・・・ちょっと近くまで来たからよ」


・・・それだったら傘くらいさしてるでしょ。

きっと何かあるんだ、そう思ってあたしはシカマルを部屋に招き入れた。




































「はい」

「おう」


はまだ服も髪も濡れているシカマルにタオルを渡した。

それを受け取ると、シカマルは適当に服を拭いたあと、ソファに座り髪を拭いた。

それを黙って見ていたは、冷えているかも、と、突然思い立ったように聞いた。


「なんか飲む?シカマ―――」


が振り向いた時、腕を引っ張られ何かに倒れ込んだ。

いきなりの事で訳の分からなかったが倒れたのは、シカマルの腕の中だった。

めったにいきなりそんな事をしてこないシカマルに驚きながら話した。


「・・・どうしたの」

「あー・・・めんどくせーけどよ、」

「うん」

「任務でちょっとヘマしちまって、もうちょいで仲間殺しちまうとこだったんだよ」

「・・・それで元気なかったの?」


シカマルは返事の変わりに、を抱き締める力を強めた。


「・・・大変だね、任務」

「まぁな」

「疲れそうだね、中忍」

「あぁ」

「めんどくせー、って言ってられないね」

「めんどくせーけどな」

「じゃあ任務ない時くらい家でごろごろしてたらいーのに」

「ここですりゃいーだろ」


それを聞いたは驚いてシカマルの顔を見た。

すると上を向いて見た顔は、さっきとは違い笑っていた。


「ねぇ・・・シカマル」

「あー?」

「あたし眠いんだけど」

「・・・寝るか」




































ー、いる?」

「遊びに来たわよー!」


2人が寝てから暫くしたころ、雨もあがり、気持ちよく晴れていた。

そのため、いのとサクラの2人がの家に遊びに来ていた。

だが、は寝ていたため2人の声に気付かなかった。

そのうち帰って来るだろう、と思った2人はの部屋へ行って待つことにした。

すると、そこで見たのは仲の良さそうに寝ているとシカマルの姿。

いのとサクラはお互い顔を見合わせたあと、同時に吹き出した。


「仲良いわねー。」

「あたしの可愛い可愛いをとって。許さないわよー、シカマル!」






雨に濡れた君は、

















あとがき
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ハナビさんへ、相互祝いのお礼夢です。
こ、こんな小説で申し訳ないです!
全然甘くない上に展開速いですよね;
私はあんなに素敵な小説を貰ったのに・・・!
すみません、甘いのは無理でした。(泣)
こんなんでも貰って下さると嬉しいです;
これからも宜しくお願い致します。


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