「あ・・・聞こえるよ?」

「なにが・・・」

隣のシカマルが私に顔を向けたから、同じ枕がポワンと少し波打った。

「ね?」

シカマルは少し体を起こして、窓に目をむけた。
窓の外にはチラチラと柔らかい雪が降っている。


「あぁ・・・聞こえんな・・・」


大晦日の夜、窓の外からかすかに聞こえる鐘の音。
それ以外には何の音も感じない。
雪のせいかな・・・・


「どうでもいいけどよ・・・さむぃ・・・」


シカマルはもう一度肩までバサッと布団にもぐった。


「服着る?」

「いい。布団から出んのめんどくせー。」

さっき脱ぎ散らかした私達の服はベットの下に散乱したままだ。

「風邪ひくよ」

「・・・ゆたんぽあっから・・・」

「どこに?」

「ここ」


シカマルの腕がギュッと私の体を引き寄せた。


「だ、誰がゆたんぽよぉぉ!!」

以外にいねぇっつうの」

そういって、シカマルは私の頭をグッと自分の首元にくっつけた。
布団の中で自然と密着する私とシカマルの体。

「うわ。あったけぇ」

頭の上からシカマルの声がする。

「もうっ・・・」

「お前、寒いか?」

シカマルに顔を覗かれる。なんか恥ずかしいよ////・・・

「へ、平気/////」

「・・・肩冷えてっぞ」

シカマルが布団をひっぱって、私の肩に腕をまわしてくれた。
何気なく大事にしてくれる・・・そういう所が大好き。

、もうちょっとくっつけって」

「・・・うん。」

シカマルから与えられる体温が私の体をじんわりと温める。
気持ちいい。


「なんか変な気になんな・・・・」

「ちょっと!シカマル!」

「冗談だって」

さっきの甘い時間を思い出して、私はまた赤面してしまった。


「シカマル・・・」

「あ?」

「今年も一緒に年が越せて嬉しいよ・・・/////」

「へっ」

シカマルは何も言わなかったけど、かわりに優しい指先が私の髪を
柔らかく撫でた。


私は少し見上げて、シカマルの耳に光るシルバーのピアスを見ていた。


そのピアスが10班のメンバーとおそろいなのが少し妬けちゃうけど、
でも、私はシカマルのピアスが好き。
だってすごく似合ってるもん。

無意識に手をのばして、人指し指でピアスをチョコンと触った。
シカマルの耳でピアスがキラキラと鈍く光る

「んだよ?」

シカマルはそれがくすぐったいのか、眉間にシワを寄せて、めんどくさそうに私の
顔を見た。


「へへ・・・だって、私のこと抱いてくれてるのはやっぱりシカマルなんだなぁって
 思って。」

「けっ ピアスで確認すんなっての」

シカマルはため息をついた。

「だって一番分かりやすいもん」



嘘だよ。シカマル。
本当は耳の形だけだって、ほんのり香る匂いだけだって、抱きしめてくれる腕の感触だけだって、
たとえ私に触れる指の1本だけだって、私はそれがシカマルだってきっと分かるよ。


「良かったぁ。他の人じゃなくて・・・なーーんてね」

「バカ。他のやつがお前にこんなことしてたら、問題だろ?」

「ね、そしたら、いくらめんどくさがりのシカマルでもキレる?」

「さぁな・・・そんなの考えるだけでめんどくせー」


ふぁぁ 


あくびしたシカマルの頬をちょっとつねりたい気分。

《お前に手ぇ出すやつは許さねぇ》

とか言ってくれたら きゃーーーっ なんだけどなぁ・・・シカマルじゃ絶対無理だよね。





外から歓声が聞こえる


「年、明けたんだね」

「そうみてぇだな・・・・」

布団の中で顔を見合わせる。


「あけましておめでとうございますvv」

「あーーはいはい。おめでとさん」

「なんかこんな格好で言うのって変なのーーー」

「だな」

布団にくるまって、おまけに裸で抱き合ったままで、私達は2人して
笑った。

「今年もよろしくね シカマルvv」

「あぁ俺もな」


そして私達は今年最初のキスをした。


・・・さっきの返事な。」

「さっきの?」

「こんな事言うのは、マジめんどくせーんだけどよ・・・俺は・・・お前を誰にも渡す気ねぇから・・・・」

「//////////」

シカマルの目が急に真剣になってそんな事言うから、私は真っ赤になった。


「だから・・・今からをしっかり俺のもんにしとく事にすっからよっ」


は?


その後シカマルがニシシと笑ったのが分かった。


「え?何?なに?やだよぉぉぉ!!だって、さっきも・・・///////」

「問答無用・・・覚悟しとけよっ」

抵抗しようとした腕はがっしりシカマルにつかまれていて、いつの間にやらシカマルは
私の体の上でニタリと得意に笑っていた。



「今年もお前が俺以外の男、考えられねぇようにしてやっからっ 」

「え?嘘でしょ?」

「いやマジ。 んじゃ、ありがたくいただくぜっ」








「きゃーーーっ シカマルのすけべーーー!!」








外からは新しい年を祝う若者達の歓声が聞こえる。






だけど、私達はベットの中で指と体を絡ませて、まるで溶け合うみたいに、あったかい
新年を迎えることになりましたvv




明けましておめでとう!新しい年がきっと私達やみんなにとって幸せな1年になりますようにvv







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